外務省元主任分析官の佐藤優氏は週刊東洋経済に「知の技法、出世の技法」というコラムを連載している。
このコラムは具体的な情報収集法、仕事術などを話題に佐藤氏の考えが述べられている。
主にビジネスマン向けの内容になっており、日々の仕事に大いに役立つ。
また文章の切り口も面白く、私はこのコラムを読むために「週間東洋経済」を買っている。
第66回は「有用な情報を月刊誌からどう引き出すか」がテーマになっている。
■「有用な情報を月刊誌からどう引き出すか」の注目すべきポイント
・若くて生きのよいビジネスパーソンにお勧めは「文藝春秋」
・月刊誌では「文藝春秋」が別格の存在である
・「文藝春秋」の重要性は、同誌で取り上げられるテーマが日本人有識者の議論の土俵を作ること
・霞ヶ関コンフィデンシャル、丸の内コンフィデンシャル欄に掲載される人事情報は官庁や企業の内部抗争に影響を与える
・東京で勤務する外交官やインテリジェンス機関員も「文藝春秋」を注意深く読んでいる
・日本の総合雑誌は国際基準で見ても情報は正確であるし、優れた分析を提供しているものが多い
・結論や予測が明確でない論文は役に立たない
・エリートの考えが「文藝春秋」に出ている
・月刊誌で国際政治に関する良質な情報を得ることができるのは「クーリエ・ジャポン」である
・「クーリエ・ジャポン」に目を通していれば、国際政治で何かが問題になっているかを正確に捉えることができる
※コメント
佐藤氏の言うとおり、「文藝春秋」の論文は質の高いものが多い。
政治家の手記やインタビュー記事の長文が結構ある。
新聞だけでは分からない政治家の本音を読み解くことができる。
このような深く掘り下げた文章を読むとテレビでの表面的な情報が薄っぺらに見えてくる。
1つの問題について詳しく読むとテレビでのインタビューアーの不勉強さがわかってしまう。
忙しいテレビ業界の人々にゆっくり本や雑誌を読めというのも酷かもしれない。
しかし、イギリスのBBCやフランスなどのドキュメンタリー番組などを見ると質の高さを感じる。
日本も1つのテレビ局でいいのでレベルの高い番組を提供してくれる所があってほしい。
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