『国際インテリジェンス最新事情』

国内外でのインテリジェンスに関する最新情報、分析をお届けします。 スパイ、謀略、国際政治、ビジネス情報戦、情報史、など盛り沢山の内容となっております。

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March 2009

●『為替がわかれば世界がわかる』

榊原英資氏の著書『為替がわかれば世界がわかる』が面白い。
投資や世界経済に興味がない方にも国際情勢を分析するという点で非常に参考になる。





●『為替がわかれば世界がわかる』の注目すべきポイント




・為替市場を「読む」ことは、極めてスリリングな知的ゲームである

・為替市場は「美人投票」である

・為替市場は、誰にもコントロールできない、最も自由な市場である

・ジョージ・ソロスとは、実に温厚で深い教養をもった本当のインテリ

・ソロスは、他のトレーダーにない独得の市場観をもっている

・ソロスが思索を重ね、たどり着いたのが、Fallibility(誤謬性)とReflexivity(相互作用性)という概念


・Fallibility(誤謬性)とは、人間の知識は不完全で間違いやすいこと
→このため次の展開を予測できず、予測しても間違ってしまうというもの


・Reflexivity(相互作用性)とは、期待と現実、あるいは人間と人間とは相互に影響しあって動くという考え方


・カール・ポパーに学んだソロスの哲学の素養と豊かな市場経験、現場を踏まえたソロスの市場観には、新古典派エコノミストには持ちえない独得の味わいがある


・ソロスはニューヨーク事務所のドッケンミラ、ロンドンのロディティ、ブラジル中央銀行の総裁になるフラガなど、若くて優秀な部下を多く持っていた


・彼らはそれぞれ、ソロスの下でかなりの裁量権を与えられ、大きなポジション(リスク)を張って活躍していた


・瞬間的な判断力と反射神経を必要とする現場の若い力と、経験豊かなソロスの知恵が上手くかみ合った
→それが世界を震撼させた伝説的な投機の世界が作られた


・中央銀行総裁もヘッジファンドも、実は、国際金融という一つの世界のプロフェッショナルであるという意味では仲間うち、あるいは国際金融マフィアたちなのだ


・市場においては単純な善悪の判断が成立しない

・市場関係者でソロスと並ぶ傑出した人物は、クリントン政権時代に財務長官を務めたロバート・ルービン

・ルービンは、物静かな紳士で、内に自信を秘めた、調整型の性格
→議論を尽くして、最後は自分で決断するというタイプ

・ルービンの市場哲学は、一言で言えば「すべては確率である」ということ

・相手の話をよく聞く人には、周囲から自然に良い情報が入ってくる

・ティム・ガイトナー財務長官(当時・国際問題担当財務次官)は「ルービンはよく他人の話を聞く。グット・リスナーだ」と言っている

・「グット・リスナー」が成功の鍵

・為替市場の現実を読むときのポイントは、情報、そして情報の不完全性であり、また、それをめぐる一つのゲーム論的環境である

・情報のないものは負ける

・為替取引は一種の情報ゲームである

・為替市場もまた経済戦争の一種ですから、情報収集には人一倍努力が必要

・ソロスは、世界31カ国になる「オープン・ソサエティ」財団の活動を通じて、旧ソ連諸国など世界各国に献金している
→その活動を通じての現地の情報もまた、彼の仕事には大いにプラスである


・いくら情報通信技術が発達しても二次情報や加工情報ばかり追っていては、市場のリーダーにはなれない


・世界の現地情報をいかに早く正確にキャッチできるか、それぞれの局面における独自情報の持ち主から情報を得られるかが重要

・現代は独自の情報収集能力が厳しく問われる時代

・為替相場の基礎となるファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)というものが厳然と存在する

・最低限チェックしておくべき経済指標は1.GDP成長率、2.インフレ率と金利、3.経常収支、4.財政収支である

・為替相場の常識のひとつに「噂がでた段階で買い、事実がはっきりした時点では売り」というルールがある

・ニュースの「新しさ」の中に「みんなの予測が超えているかどうか」がポイント

・本当に効果のある政策を実施したいと思うなら、絶対に発表前にリークしてはいけない

・情報が情報を呼ぶ

・情報の相互依存性は、為替市場においても大切な考え方
→つまり、こちらで発信した情報によって相手の行動パターンが変わり、それがフィードバックされて、こちらに返ってくるというもの


・為替市場ではそうした情報の相互依存性がもっとも発揮される場である

・現場に足を運べ

・市場というものは、ファンダメンタルだけでなく、市場参加者たちの複雑な心理や思いが相互に影響し合い、決まっていくこと理解している人は少ない


・政策発表は情報戦争だ

・政府の政策発表は、重要なパブリック・リレーションであり、ある種の情報戦争の開始を告げる狼煙のようなもの


・為替の予測など当たるはずがない

・失敗のほうが成功よりも情報量が多い

・定見を捨て、現実を直視せよ

・勘と運動神経の重要性

・勘と運動神経はディーリングの必須条件

・為替市場を読むのに必要なのは、大きく分けて2つ
→ローカル情報とグローバル情報

・ガセネタにも価値がある

・良い情報ソースというのは、結局は人脈であり、その人たちとの信頼関係

・信頼できる人にはいい情報を流す

・多角的情報収集の重要性

・フィジカル・コンタクトが重要

・腕利きのジャーナリストなら多種多様な取材先をもっている

・人と人が直接会うというフィジカル・コンタクトの重要性は、いくら情報通信機器が開発されても決してなくなることはない


・人に会えば書物やメディアで得られる以上の実にたくさんの情報を得ることができる

・個人的な人脈ネットワークを持ち、定期的に直接会うことは極めて、重要なこと

・アメリカ政府関係者は、電話で話すときと対面して一対一で話すときでは、話し方にかなりの落差があること


・レストランで食事でもしながら話すときは、彼らは機関銃のように本音の議論を仕掛けてくる


・自分の政策遂行に敵対的と思われる者であっても、あえてコンタクトすることも必要

・豊かな知識と情報があれば、多様な物語を創作することができる

・知識の総量が創造性を左右する

・すぐれたディーラーはバイリンガル

・「暗記・詰め込み」が創造性を育てる

・ルネサンスの巨人レオナルド・ダ・ヴィンチが大変な博識家であったように真に創造的な仕事をする人は豊富な知識をもつ博識家である


・知識の量と創造力は正の相関関係にある


※分析メモ
経済の専門家の本を読みながら、最終的に教育問題にいくとは思わなかった。
そして、何よりローテクな人と人との人間関係、直接会うことの大切さを重視していることは、どんな分野にも通じるのだと感じた。
確かに商社マン時代、電話で営業をかけて、怖い人だなと思ってみても実際に会うと気さくでいい人が多かったという体験がある。
改めて、人間の奥深さを感じた。早速、会いたい人に連絡をとってみたい。


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●『秘匿捜査〜警視庁公安部スパイハンターの344日〜』(パート1)

『秘匿捜査〜警視庁公安部スパイハンターの344日〜』には衝撃を受けた。
http://www.junkudo.co.jp/detail2.jsp?ID=0206215189

現在の日本で、粛々と諜報戦が行われている事実を知る一冊である。
著者の竹内明氏は、民放放送局の記者である。
この本における取材力の高さ、精緻な文筆には感服である。

この本は、警視庁公安部のスパイハンターにスポットを当てて、描かれている。
日本におけるインテリジェンス機関の実情がよく取材されている。
そこまで書いていいのか!というくらい奥深く執筆され、関係者へのインタビューも充実している。
この本を出版していただいた竹内明氏に感謝の意を表したい。
なおこの本をかなり情報量が多いので今後何回かに分けて取り上げたい。




●『秘匿捜査〜警視庁公安部スパイハンターの344日〜』の注目すべきポイント(パート1)


・スパイであろうとスパイハンターであろうと、実に魅力的で愛するべき人物が多いのは皮肉なものである

・警視庁公安部外事第一課第四係は、ロシアのスパイを追っている

・日本の情報機関のひとつに内閣情報調査室がある

・「財団法人・世界政経調査会」は「内外の政治、経済、社会事情等の調査研究、資料収集」が主たる事業で、対外的には民間団体で内閣府の外郭団体

→実質的には内閣情報調査室と一体組織


・「ホシ」とは、内閣情報調査室傘下の「内閣衛星情報センター」のことを指す

→防衛省のみならず、外務省、警察庁が要員を派遣して衛星画像分析官の育成に力を入れているので、その分析能力は極めて高いという


・衛星情報センターは、防衛省のミリタリーインテイジェンス中心の組織だ

・ヒューミント(人的諜報)の世界では、古典的なフェイス・トゥ・フェイスによる人間関係構築は鉄則である

・内閣情報調査室のトップの内閣情報官は、警備公安警察、とりわけ外事部門の実力者である

・「外79○○」・・・上2桁の「79」は「在日ロシア連邦大使館」所有の外交官車両を示している

→麻布警察署に配属される警察官は、嫌というほど頭に叩き込まれる数字だ


・在日ロシア連邦大使館は、通称「狸穴」と呼ばれる

・首都を守る警視庁は全国の警察本部の中で唯一、独立した「公安部」をもっている

・警視庁公安部は、現在8つの課と機動捜査隊で構成されている

・筆頭課の「公安総務課」は日本共産党やカルト宗教など幅広い調査を担当するかである

→警察庁キャリアが課長席に座り、法令解釈や部内の人員調整なども担当する

→第一担当に「IS班」というチームがある

→IS班は、政界や官界、任侠の世界からマスコミまで幅広く情報源を開拓して遊軍的に情報収集活動するのが任務


・公安第一課は中核派や革労協といった極左暴力集団を担当、オウム逃亡犯の追跡も担当

・公安第二課は革マルや労働団体、公安第三課は右翼団体を担当

・公安第四課は資料収集やデータを管理する公安部の頭脳となる

・「公安機動捜査隊」はテロ事件の初動捜査を担当する

・カウンターインテリジェンス(防諜、防テロ)を担当するのが外事部門である

・対ロシアのカウンターエスピオナージ(防諜)を担当するのが「外事第一課」

・対北朝鮮、対中国を担当するのが「外事第二課」

・カウンターテロリズム(防テロ)を担当するのが「外事第三課」

以上




※分析メモ
日本の公安警察組織がどういうものになっているのか、外部のものにはなかなか分からない。
しかし、彼らが日々、各国の諜報部員と戦っているのは確かだ。
何年か前に「踊る大捜査線」という警察ドラマ、映画が流行っていた。
このドラマを見て、警察官になったという人は少なくない。
ちなみにかつて、「こち亀」を見て、警察官に憧れた私は、稀であろうか。
2009.3.20



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