『国際インテリジェンス最新事情』

国内外でのインテリジェンスに関する最新情報、分析をお届けします。 スパイ、謀略、国際政治、ビジネス情報戦、情報史、など盛り沢山の内容となっております。

◆まぐまぐメルマガ『国際インテリジェンス機密ファイル』ご紹介。 ご登録はこちらです→ http://www.mag2.com/m/0000258752.html 世界のインテリジェンスに関する公開・非公開情報をお伝えします これを読めば貴方も一流のスパイになれるかもしれません。 スパイ、秘密工作、国際政治、暗号、国際ビジネス、歴史、外交、 軍事、危機管理、政治に関する第一級の情報になっています。

April 2009

●『秘匿捜査〜警視庁公安部スパイハンターの344日〜』(パート2)


竹内明・著『秘匿捜査〜警視庁公安部スパイハンターの344日〜』(パート1)の続きを今回紹介したい。
以前の記事↓
http://archive.mag2.com/0000258752/20090320164440000.html



竹内明氏は、TBSの記者だ。
その取材力は、猟犬並である。
ジャーナリズムとインテリジェンスには並々ならぬ共通項があると思う。

http://www.tbs.co.jp/job/kaodas/hodo_takeuchi.html



●『秘匿捜査〜警視庁公安部スパイハンターの344日〜』の注目すべきポイント(パート2)



・警視庁公安部外事一課第四係は、対ロシアの防諜を担当
→公然部隊である「オモテ作業班」と非公然部隊の「ウラ作業班」に分かれる


・オモテに所属する捜査員の任務は、ロシア大使館の情報機関員の公然視察だ
→姿を隠すことなく、対象の行動確認(通称:行確)、「インタビュー(直接尋問)」、「強制追尾」もこなす

・第四係長には、経験豊富な警部の中でもカウンターエスピオナージ(防諜)のスペシャリストが歴代就任しており、スパイハンターたちの究極の目標になっている


・GRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)とは、旧KGBとライバル関係にあった諜報機関だ


・GRUはソ連時代から一貫して組織実態が明らかにされず、ロシアでも最も謎めいた組織の一つだ


・GRU内部はアメリカ、アジア、ヨーロッパなどエリア担当局にわかれ工作局、電波諜報局、技術管理局など目的別の局が存在する


・GRUの局数は12、職員数は12,000人といわれる巨大情報機関だ


・GRUのターゲットは、対象国の軍事政策や軍備、戦術に加え、軍事転用可能な科学技術である


・GRU東京駐在部では、自衛隊の組織や人事資料、艦船・戦闘機の導入や開発計画、通信や戦闘指揮システム、ハイテクミサイルのスペックをターゲットにしている


・GRUの最大の狙いは日本の同盟国アメリカの軍事機密であることはいうまでもない


・旧KGBの対外諜報部門の流れをくむのが、SVR(対外諜報庁)である


・「センター」「リェース(森)」と呼ばれるSVR本部は、KGB第一総局と同じく、モスクワ市南西部ヤセネボの森の中に潜んでいる


・SVRは職員1万人から1万2000人からなる


・SVR長官は、国家戦略決定機関であるロシア連邦安全保障会議のメンバーとして、FSB(連邦保安庁)長官とともに国策決定に大きな影響を持つ


・SVR、FSBともに世界中の大使館に機関員を派遣している

→SVR機関員は「書記官」のカバーで、GRU要員は「駐在武官」「書記官」のカバーで駐在している


・SVRは「ノーボスチ」「イタル・タス」といったロシアの報道機関の特派員をカバーにしている


・GRUも国営航空会社「アエロフロート」の駐在員のカバーで国外に派遣するのが常套手段だという



※『秘匿捜査〜警視庁公安部スパイハンターの344日〜』の注目すべきポイント
(パート1)はこちら↓
http://archive.mag2.com/0000258752/20090320164440000.html




※分析メモ
コンサル会社の友人によれば、現在、アメリカでは企業の情報システム見直しが進んでいるという。
不況のため、無駄なコスト削減のため、システムの再構築がされている。
そのため、ITコンサルティング会社は、ちょっとした特需が起きているそうだ。
まさに「人間万事塞翁が馬」といえる。
2009.4.25

●外務省初代情報調査局長・岡崎久彦氏の『教養のすすめ』





元・外務省初代情報調査局長の岡崎久彦氏の著書『教養のすすめ』は、情報マンに役に立つ。
明治時代に活躍した知性の巨人たちを取り上げている。
ポイントは、膨大な勉強をすれば、ビックプロジェクトを達成できるということ。
取り上げられている偉人は、西郷隆盛、勝海舟、福沢諭吉、陸奥宗光、安岡正篤である。



※岡崎久彦氏・著『教養のすすめ』の注目すべきポイント


・後漢200年と徳川260年は世界史でも最高の文治社会であった
→この時代の登場人物は、みな一流の教養人で言葉のやりとりに含蓄がある

・江戸時代の上士の気風と、明治から敗戦までの旧制高校、陸士、海兵の気風には明らかな継続性がある

・西郷隆盛は、日本史上あるいは世界史上最高クラスの達人

・西郷には、一点の疑念も挟まない大度量があった

・西郷が徳之島に流されたとき、携帯した3本の行季はすべて書籍で一杯だった
→それは『春秋左氏伝』、『孫子』、『言志四録』、『王陽明伝習録』、『洗心洞箚記』などであった

・西郷の時代、学問と武術が人に優れていることが絶対必要条件であった

・勝海舟は群れない都会人

・西郷や勝が頭角を現したということは、常人の及ばない勉強をして、常人の及ばない域に達していた

・人に優れた人が、エリート意識でまた努力して、もっと優れた人になる

・勝海舟は、オランダ語の字引、全58巻を2組写筆した意志力をもっていた

・福沢諭吉の勉強で特筆すべきは蘭学

・明治時代の人の基本的教養の高さを知ることは重要

・陸奥宗光は、疾風のような人生を送った

・陸奥は、日本近代史上最高の外交官であり、政治家

・陸奥は、並々ならぬ漢学の素養を持っていた

・『春秋左氏伝』は、荻生 徂徠が門下生や友人に推挙している史書

・安岡正篤の漢学の知識の含蓄は信じがたいほどのものがある

・「馬上、枕上、厠上」は読書と思索の絶好の機会

・日本の男性も、日本のジェントルマンは世界最高のジェントルマンといわれた時期があった
→日本の男性が外国にいても武士の礼節、矜持、信義、自己犠牲の精神を失わなかった時代のことである

・勉励すればチャンスは見つかる


※分析メモ
勉強すれば、チャンスはある。
これは真理であろう。
先日、映画『ワルキューレ』を見た。
ドイツ貴族の軍人の誇りある信念をもった生き方に感動した。
日本のサムライとして、騎士道精神に共感をもった。
武士道を身につけるために、今度、合気道道場に通いたいと思う。
2009.04.19




「国際インテリジェンス機密ファイル」のメルマガ登録はこちらから↓
http://www.mag2.com/m/0000258752.html

国内外のインテリジェンスに関する最新事情をリアルタイムでお伝えします。各国情報機関、スパイ、秘密工作、国際政治、ビジネス、歴史、外交、軍事、政治情報の第一級の情報になっています。元・商社マンの筆者が独自の情報網と分析によりお送りします。

●北朝鮮、後継者はやはり「金賢」か

★北朝鮮、後継者はやはり「金賢」か


先日、北朝鮮の後継者が2009年4月9日の最高人民会議で発表されるのではないかと記しました。
その後継者は、ずばり金日成の隠し子である張賢(金賢)ではないかと情報筋からの話を紹介しました。

その後、北朝鮮の専門家・重村智計氏が、週刊現代でそれを裏付けるコラムを書かれていました。



●重村氏の分析をまとめると次のことを仰っています。


・金日成主席が晩年に、側近の女性に生ませたのが「金賢(キム・ヒヨン)」である

・金賢氏は、張成沢と金敬姫夫婦の養子として育てられた

・金敬姫は、金正日の妹

・金賢氏は、この5月に38歳になる

・金賢は、金正男(金正日の長男)と幼少時代からの無二の親友
→かつ張成沢を後見人としていることからも、金賢はダークホースどころか、立派な後継候補として考えられる

・最高人民会議で、国防委員会の副委員長クラスに朝鮮人民軍の長老ではない名前が出たら、その人が後継候補ということになる



以上

※分析メモ

週刊誌というのは、意外に良質な情報が多い。
それらを丹念に読み解くと面白い全体像が見えてくるものである。
2009.4.8



国際インテリジェンス機密ファイル」のメルマガ登録はこちらから↓
http://archive.mag2.com/0000258752/index.html

国内外のインテリジェンスに関する最新事情をリアルタイムでお伝えします。各国情報機関、スパイ、秘密工作、国際政治、ビジネス、歴史、外交、軍事、政治情報の第一級の情報になっています。元・商社マンの筆者が独自の情報網と分析によりお送りします。

●北朝鮮の後継者は、「張賢(チャン・ヒョン)」か





結論から書きたい。

ある情報筋の話によると、金正日の後継者は「張賢(チャン・ヒョン)」になる可能性が高い。



張賢(チャン・ヒョン)は、37歳。
張賢は故・金日成の隠し子であり、張成沢、金敬姫夫妻の養子として育てられた。
張成沢、金敬姫夫妻は、金正日より信頼されている。



2009年4月5日、午前11時30分、北朝鮮からミサイルが発射された。
これは、国威発揚、外交カード、ミサイル販売のためのパフォーマンスであろう。
そして、これらをまとめた大きな目的として、「体制の維持」がある。



2009年4月9日には、最高人民会議が開催される。
日本の国会にあたる重要なイベントである。
先ほどの情報筋によると、今回、なんと金正日の後継者が決定される可能性があるという。
それが、張賢(チャン・ヒョン)である。

情報源は、小泉訪朝などに関わった日本の民間人である。


予測がはずれたら、ごめんなさい。


ただ、軍内部の連絡では、金正日の三男・金正雲(ジョンウン)26歳が後継になるとされている。
報道でも、正雲が有力である。


長男・金正男(ジョンナンム)37歳は、日本のディズニーランドに遊びにいったりして、海外旅行をおこなっているので、後継者リストから外されている。
また、次男・金正哲(ジョンチョル)氏は、正雲(ジョンウン)氏ほどの野心と知性がないということで、後継候補には挙がっていない。


北朝鮮では、「安い労働力」「レアメタルなどの豊富な地下資源」「中国東北部やロシア極東部にとっての海の出口」といった意味で経済利権の巣窟されている。
日本では、北朝鮮は、拉致したり、ミサイルを打ってくる変な国とされている。
しかし、国際投資家やそのバックの国々(イギリス、ドイツ、ロシア、中国、アメリカ)は、北朝鮮を経済的な利権を求めて、虎視眈々と狙っている。
今後も北朝鮮動向をウォッチしたい。


2009.04.05


国際インテリジェンス機密ファイル」のメルマガ登録はこちらから↓
http://archive.mag2.com/0000258752/index.html

国内外のインテリジェンスに関する最新事情をリアルタイムでお伝えします。各国情報機関、スパイ、秘密工作、国際政治、ビジネス、歴史、外交、軍事、政治情報の第一級の情報になっています。元・商社マンの筆者が独自の情報網と分析によりお送りします。

Archives
QRコード
QRコード
  • ライブドアブログ