◆ジャンルイージ・ヌッツィ『バチカン株式会社:金融市場を動かす神の汚れた手』を読み解く
※要旨
・おびただしい数の未公開内部文書、つまり銀行の取引記録、手紙、内部報告書、
各評議会の議事録、宗教活動教会(通称:バチカン銀行)の裏の収支報告書、
送金の仕様書、暗号で呼ばれる口座の取引控えなどのおかげで私は秘密に分け入ることができた。
・こうした資料を手に入れることができたのは、レナード・ダルドッツィ師の遺志による。
1974年から1990年後半にかけてカトリック教会の資金管理に携わった、
バチカンにおいて最も重要な人物の一人である。
・バチカンの取引は、いつも秘密裡に行なわれる。
そうすることによって、神権政治とカネの微妙な関係は保たれるのである。
じつは、教皇庁の持株会社は活発な事業を展開しているのだが、
その全容は完全に隠し守られ、外からは見えないようになっている。
・カトリック教会が毎年7月に公表する期末残高には、あいまいなデータしか載っていない。
この言わば「望まれた沈黙」が破かれることはない。
何があっても。
秘密厳守、情報を公表しないことによって、伝説にますます尾ひれがつくことになるにも関わらず、
他言無用の黄金律は存在し続けるのだ。
・その黄金律を守るのは、僧衣をまとった銀行家たちである。
彼らは口を割らない世俗の銀行家たちよりも、さらに口が堅い。
沈黙はバチカンのあらゆる経済活動を守る。
・本書は「反バチカン本」ではない。
本書を執筆した目的はとりわけ、バチカン財政の不透明な現実を明らかにすることである。
・教会は依然として、カネとのかかわり方に大いにとまどっているのだ。
バチカンは、どのようにカネを受け取り、それをどのように使っているかを公表したがらない。
「関連会社」のネットワークをけっして公にはしようとしない。
・バチカンはさまざまな業種の会社と連携し、数多くのビジネスを展開している。
たとえば、宗教とのかかわりがあるかたちでの観光業、病人や老人の医療介護事業というように。
これらのビジネスの帳簿はけっして公開されない。
・事業に必要となる資金は、慈善事業への貢献を目的とする寄付や遺産、
遺贈や信者の献金といったかたちで、バチカンが世界中から集めている。
※コメント
バチカンは、世界でも優秀な情報機関をもっているとされている。
情報と金融は切っても切り離せない。
こういった視点から世界を見ると、いろいろ視野が広がる。
★ジャンルイージ・ヌッツィ『バチカン株式会社:金融市場を動かす神の汚れた手』の詳細、amazon購入はこちら↓
http://amzn.to/16nHi6m
◆まぐまぐメルマガ『国際インテリジェンス機密ファイル』ご紹介。
ご登録はこちらです↓
http://www.mag2.com/m/0000258752.html
世界のインテリジェンスに関する公開・非公開情報をお伝えします。これを読めば貴方も一流のスパイになれるかもしれません。