2008年12月14日
●ティム・ワイナー著『CIA秘録』から読み解く諜報活動とは
創設以来のCIAの歴史をひもといた著書『CIA秘録』(文藝春秋)が出版された。
http://www.bunshun.co.jp/book_db/3/70/80/9784163708003.shtml#
著者は、ニューヨーク・タイムズ紙のティム・ワイナー記者。
膨大なインタビューと文書分析から生み出された力作である。
諜報機関を二十年以上にわたって取材した調査報道記者が、その誕生から今日までのCIAの姿を全て情報源を明らかにして描いた衝撃の書。
彼のCIA(アメリカ中央情報局)と情報活動についての考え方をまとめてみた。
●CIAと諜報活動について(ワイナー記者の見解)
・紀元前5世紀、孫子は「敵を知れ」と説いた
・敵を知る唯一の道は対話だ
・特に対象国の言語に精通した要員の育成は欠かせない
・CIAの任務は創設以来、敵国の奇襲を阻み、長期的な外交戦略を構築する上での情報を政権に提供すること
・失敗を重ねているのは、CIAではなく大統領だ
→組織に関する知識をもたずに命令を下し、問題の解決を安易に要求する
・大統領はCIAに、自分がもつ偏見の立証を求め、先入観を補強する材料を求める
・CIAの崩壊を招いたのは、議会でもマスコミでもなく、大統領の怒りなのだ
・2004年7月、ブッシュ大統領は報道陣を前に「当てずっぽう言っているだけだ」と批判した
→大統領の軽い一言がCIAの喉元を切り裂いた
→CIAの死が始まった瞬間だった
・オバマ次期大統領は諜報が軍事、外交の道具であることを知っている
・諜報は、軍、外交政策と融合し、大統領に役立てられなければならない
・諜報は間違いなく、祖国のための仕事なのだ
●ティム・ワイナー著『CIA秘録』の内容・目次
第1部 トルーマン時代
・「諜報はグローバルでなくては」誕生前
・「力の論理」創設期
・「火をもって火を制す」マーシャル・プラン ほか
第2部 アイゼンハワー時代
・「わが方に計画なし」スターリン死す
・「CIAの唯一、最大の勝利」イラン・モサデク政権転覆
・「爆撃につぐ爆撃」グアテマラ・クーデター工作
第3部 ケネディ、ジョンソン時代
・「どうしていいか、だれにも分からなかった」ピッグズ湾侵攻作戦
・「われわれは自らも騙した」キューバ・ミサイル危機1
・「喜んでミサイルを交換しよう」キューバ・ミサイル危機2
第3部 承前 1961年~1968年 ケネディ、ジョンソン時代
・「知恵よりも勇気」マコーンの辞任
・「長い下り坂の始まり」新長官、ラオス、タイ、インドネシア ほか
第4部 1968年~1977年 ニクソン、フォード時代
・「あの間抜けどもは何をしているのだ」ニクソンとキッシンジャー
・「米政府は軍事的解決を望む」チリ、アジェンデ政権の転覆 ほか
第5部 1977年~1993年 カーター、レーガン、ブッシュ・シニア時代
・「カーターは体制の転覆を図っている」カーター人権外交
・「ただぐっすり寝込んでいたのだ」イラン革命
第6部 1993年~2007年 クリントン、ブッシュ時代
・「われわれにはまったく事実がなかった」ソマリア暴動
・「一体全体どうして分からなかったのか」エームズ事件 ほか)
●ティム・ワイナー 略歴
ニューヨーク・タイムズ記者。
1956年ニューヨーク生まれ。
CIA、国防総省などのインテリジェンスを30年近くにわたってカバーしている。
ニューヨークのタウン紙『ソーホー・ニュース』からそのキャリアをスタートし、『フィラデルフィア・インクワイアラー』に移籍。
調査報道記者として国防総省、CIAの秘密予算を明るみにだし、1988年ピューリッツアー賞を受賞。
1993年『ニューヨーク・タイムズ』紙に移籍、99年までワシントン支局でCIAを担当。
94年にはCIAの自民党に対する秘密献金の存在をスッパぬき、日本の新聞全紙が後追いをした。
本書は、全世界27ケ国で発行される。この日本語版のために冷戦崩壊以降の日本に対する経済諜報(第46章)など、新たに2章分を書き下ろしている。
●噂、伝聞一切なし。日本版編集者が伝える『CIA秘録』の「凄味」
1) 5万点の機密解除文書。
10人の元長官を含む300人以上のインタビュー すべて実名証言で書かれた「CIAの本当の歴史」
2) CIAの秘密工作がいかに失敗を重ね、アメリカの国益を損ない、それをいかに隠蔽したかを暴露。
3) 全米で30万部のベストセラー、全米図書賞を受賞した本書(原題『Legacy of Ashes』に CIAは公式ホームページで必死の反論を掲載する事態に。
https://www.cia.gov/news-information/press-releases-statements/press-release-archive-2007/legacy-of-ashes.html
4) 日本版のために著者は2章分を書き下ろし。
「CIAによる自民党に対する秘密献金」「日米自動車交渉での経済諜報」などが明らかに。
5) 嘘をつくことで成り立つ「大義」のもと壊れていく秘密工作本部長の心。
猟銃で頭を打ち抜き、病院の窓から飛び下りる幹部たちの「心の闇」を描くにいたって本書は黙示禄的な凄味を帯びる。
以上
「国際インテリジェンス機密ファイル」のメルマガ登録はこちらから↓
http://www.mag2.com/m/0000258752.html
国内外のインテリジェンスに関する最新事情をリアルタイムでお伝えします。各国情報機関、スパイ、秘密工作、国際政治、ビジネス、歴史、外交、軍事、政治情報の第一級の情報になっています。元・商社マンの筆者が独自の情報網と分析によりお送りします。
http://www.bunshun.co.jp/book_db/3/70/80/9784163708003.shtml#
著者は、ニューヨーク・タイムズ紙のティム・ワイナー記者。
膨大なインタビューと文書分析から生み出された力作である。
諜報機関を二十年以上にわたって取材した調査報道記者が、その誕生から今日までのCIAの姿を全て情報源を明らかにして描いた衝撃の書。
彼のCIA(アメリカ中央情報局)と情報活動についての考え方をまとめてみた。
●CIAと諜報活動について(ワイナー記者の見解)
・紀元前5世紀、孫子は「敵を知れ」と説いた
・敵を知る唯一の道は対話だ
・特に対象国の言語に精通した要員の育成は欠かせない
・CIAの任務は創設以来、敵国の奇襲を阻み、長期的な外交戦略を構築する上での情報を政権に提供すること
・失敗を重ねているのは、CIAではなく大統領だ
→組織に関する知識をもたずに命令を下し、問題の解決を安易に要求する
・大統領はCIAに、自分がもつ偏見の立証を求め、先入観を補強する材料を求める
・CIAの崩壊を招いたのは、議会でもマスコミでもなく、大統領の怒りなのだ
・2004年7月、ブッシュ大統領は報道陣を前に「当てずっぽう言っているだけだ」と批判した
→大統領の軽い一言がCIAの喉元を切り裂いた
→CIAの死が始まった瞬間だった
・オバマ次期大統領は諜報が軍事、外交の道具であることを知っている
・諜報は、軍、外交政策と融合し、大統領に役立てられなければならない
・諜報は間違いなく、祖国のための仕事なのだ
●ティム・ワイナー著『CIA秘録』の内容・目次
第1部 トルーマン時代
・「諜報はグローバルでなくては」誕生前
・「力の論理」創設期
・「火をもって火を制す」マーシャル・プラン ほか
第2部 アイゼンハワー時代
・「わが方に計画なし」スターリン死す
・「CIAの唯一、最大の勝利」イラン・モサデク政権転覆
・「爆撃につぐ爆撃」グアテマラ・クーデター工作
第3部 ケネディ、ジョンソン時代
・「どうしていいか、だれにも分からなかった」ピッグズ湾侵攻作戦
・「われわれは自らも騙した」キューバ・ミサイル危機1
・「喜んでミサイルを交換しよう」キューバ・ミサイル危機2
第3部 承前 1961年~1968年 ケネディ、ジョンソン時代
・「知恵よりも勇気」マコーンの辞任
・「長い下り坂の始まり」新長官、ラオス、タイ、インドネシア ほか
第4部 1968年~1977年 ニクソン、フォード時代
・「あの間抜けどもは何をしているのだ」ニクソンとキッシンジャー
・「米政府は軍事的解決を望む」チリ、アジェンデ政権の転覆 ほか
第5部 1977年~1993年 カーター、レーガン、ブッシュ・シニア時代
・「カーターは体制の転覆を図っている」カーター人権外交
・「ただぐっすり寝込んでいたのだ」イラン革命
第6部 1993年~2007年 クリントン、ブッシュ時代
・「われわれにはまったく事実がなかった」ソマリア暴動
・「一体全体どうして分からなかったのか」エームズ事件 ほか)
●ティム・ワイナー 略歴
ニューヨーク・タイムズ記者。
1956年ニューヨーク生まれ。
CIA、国防総省などのインテリジェンスを30年近くにわたってカバーしている。
ニューヨークのタウン紙『ソーホー・ニュース』からそのキャリアをスタートし、『フィラデルフィア・インクワイアラー』に移籍。
調査報道記者として国防総省、CIAの秘密予算を明るみにだし、1988年ピューリッツアー賞を受賞。
1993年『ニューヨーク・タイムズ』紙に移籍、99年までワシントン支局でCIAを担当。
94年にはCIAの自民党に対する秘密献金の存在をスッパぬき、日本の新聞全紙が後追いをした。
本書は、全世界27ケ国で発行される。この日本語版のために冷戦崩壊以降の日本に対する経済諜報(第46章)など、新たに2章分を書き下ろしている。
●噂、伝聞一切なし。日本版編集者が伝える『CIA秘録』の「凄味」
1) 5万点の機密解除文書。
10人の元長官を含む300人以上のインタビュー すべて実名証言で書かれた「CIAの本当の歴史」
2) CIAの秘密工作がいかに失敗を重ね、アメリカの国益を損ない、それをいかに隠蔽したかを暴露。
3) 全米で30万部のベストセラー、全米図書賞を受賞した本書(原題『Legacy of Ashes』に CIAは公式ホームページで必死の反論を掲載する事態に。
https://www.cia.gov/news-information/press-releases-statements/press-release-archive-2007/legacy-of-ashes.html
4) 日本版のために著者は2章分を書き下ろし。
「CIAによる自民党に対する秘密献金」「日米自動車交渉での経済諜報」などが明らかに。
5) 嘘をつくことで成り立つ「大義」のもと壊れていく秘密工作本部長の心。
猟銃で頭を打ち抜き、病院の窓から飛び下りる幹部たちの「心の闇」を描くにいたって本書は黙示禄的な凄味を帯びる。
以上
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この記事へのコメント
1. Posted by おらっち 2008年12月15日 20:52
あつ君。裏ブログの方サボるよな。
子供と同じだ。作った限りは責任持って育てろ。
http://ameblo.jp/spy/
子供と同じだ。作った限りは責任持って育てろ。
http://ameblo.jp/spy/
2. Posted by leo 2008年12月31日 22:01
http://wwws.warnerbros.co.jp/bodyoflies/
3. Posted by AS 2009年03月20日 20:32
ブログ主様:
氏の姓は「ワーナー」ではなく「ワイナー」です。
修正されたし。
(「ティム・ワイナー」でグーグル検索すると多数出る)
氏の姓は「ワーナー」ではなく「ワイナー」です。
修正されたし。
(「ティム・ワイナー」でグーグル検索すると多数出る)
4. Posted by 管理人 2009年03月28日 22:29
AS様
ありがとうございました。
ワイナーに修正いたしました。
ありがとうございました。
ワイナーに修正いたしました。


