NHKドラマ「外事警察」が11月14日土曜日21時から始まった。

本日、11月21日21時からの放送は第二回だ。
http://www.nhk.or.jp/dodra/gaiji/


このドラマは、警視庁公安部の外事課を描いている。

設定は、警視庁公安部外事4課となっているが、実際は外事3課までしかない。


外事課は、いわゆる「オモテ」「ウラ」と呼ばれる班に分かれている。

ドラマでは「ウラ」の活動を描いている。


ドラマのため、かなり情緒的に描かれているが、外事警察の基本動作を垣間見ることができて面白い。

スパイファン必見のドラマである。


主人公は、渡部篤郎が出ている。
警察モノを演じさせたら、彼の右に出る者はいない。
以前ドラマ「ケイゾク」ではいい演技をいている。
彼のニヒルな部分が外事警察にマッチしている。
今後の展開を期待したい。




以前、外事警察の記事を書いたので、参考までに採録いたします。


http://archive.mag2.com/0000258752/20090320164440000.html

●『秘匿捜査〜警視庁公安部スパイハンターの344日〜』の注目すべきポイント
(パート1)


・スパイであろうとスパイハンターであろうと、実に魅力的で愛するべき人物が多いのは皮肉なものである

・警視庁公安部外事第一課第四係は、ロシアのスパイを追っている

・日本の情報機関のひとつに内閣情報調査室がある

・「財団法人・世界政経調査会」は「内外の政治、経済、社会事情等の調査研究、資料収集」が主たる事業で、対外的には民間団体で内閣府の外郭団体
→実質的には内閣情報調査室と一体組織


・「ホシ」とは、内閣情報調査室傘下の「内閣衛星情報センター」のことを指す
→防衛省のみならず、外務省、警察庁が要員を派遣して衛星画像分析官の育成に力を入れているので、その分析能力は極めて高いという


・衛星情報センターは、防衛省のミリタリーインテイジェンス中心の組織だ

・ヒューミント(人的諜報)の世界では、古典的なフェイス・トゥ・フェイスによる人間関係構築は鉄則である

・内閣情報調査室のトップの内閣情報官は、警備公安警察、とりわけ外事部門の実力者である

・「外79○○」・・・上2桁の「79」は「在日ロシア連邦大使館」所有の外交官車両を示している
→麻布警察署に配属される警察官は、嫌というほど頭に叩き込まれる数字だ


・在日ロシア連邦大使館は、通称「狸穴」と呼ばれる

・首都を守る警視庁は全国の警察本部の中で唯一、独立した「公安部」をもっている

・警視庁公安部は、現在8つの課と機動捜査隊で構成されている

・筆頭課の「公安総務課」は日本共産党やカルト宗教など幅広い調査を担当するかである

→警察庁キャリアが課長席に座り、法令解釈や部内の人員調整なども担当する

→第一担当に「IS班」というチームがある

→IS班は、政界や官界、任侠の世界からマスコミまで幅広く情報源を開拓して遊軍的に情報収集活動するのが任務


・公安第一課は中核派や革労協といった極左暴力集団を担当、オウム逃亡犯の追跡も担当

・公安第二課は革マルや労働団体、公安第三課は右翼団体を担当

・公安第四課は資料収集やデータを管理する公安部の頭脳となる

・「公安機動捜査隊」はテロ事件の初動捜査を担当する

・カウンターインテリジェンス(防諜、防テロ)を担当するのが外事部門である

・対ロシアのカウンターエスピオナージ(防諜)を担当するのが「外事第一課」

・対北朝鮮、対中国を担当するのが「外事第二課」

・カウンターテロリズム(防テロ)を担当するのが「外事第三課」

以上



●『秘匿捜査〜警視庁公安部スパイハンターの344日〜』の注目すべきポイント(パート2)

http://archive.mag2.com/0000258752/20090425170000000.html

・警視庁公安部外事一課第四係は、対ロシアの防諜を担当
→公然部隊である「オモテ作業班」と非公然部隊の「ウラ作業班」に分かれる


・オモテに所属する捜査員の任務は、ロシア大使館の情報機関員の公然視察だ
→姿を隠すことなく、対象の行動確認(通称:行確)、「インタビュー(直接尋問)」、「強制追尾」もこなす

・第四係長には、経験豊富な警部の中でもカウンターエスピオナージ(防諜)のスペシャリストが歴代就任しており、スパイハンターたちの究極の目標になっている


・GRU(ロシア連邦軍参謀本部情報総局)とは、旧KGBとライバル関係にあった諜報機関だ


・GRUはソ連時代から一貫して組織実態が明らかにされず、ロシアでも最も謎めいた組織の一つだ


・GRU内部はアメリカ、アジア、ヨーロッパなどエリア担当局にわかれ工作局、電波諜報局、技術管理局など目的別の局が存在する


・GRUの局数は12、職員数は12,000人といわれる巨大情報機関だ


・GRUのターゲットは、対象国の軍事政策や軍備、戦術に加え、軍事転用可能な科学技術である


・GRU東京駐在部では、自衛隊の組織や人事資料、艦船・戦闘機の導入や開発計画、通信や戦闘指揮システム、ハイテクミサイルのスペックをターゲットにしている


・GRUの最大の狙いは日本の同盟国アメリカの軍事機密であることはいうまでもない


・旧KGBの対外諜報部門の流れをくむのが、SVR(対外諜報庁)である


・「センター」「リェース(森)」と呼ばれるSVR本部は、KGB第一総局と同じく、モスクワ市南西部ヤセネボの森の中に潜んでいる


・SVRは職員1万人から1万2000人からなる


・SVR長官は、国家戦略決定機関であるロシア連邦安全保障会議のメンバーとして、FSB(連邦保安庁)長官とともに国策決定に大きな影響を持つ


・SVR、FSBともに世界中の大使館に機関員を派遣している

→SVR機関員は「書記官」のカバーで、GRU要員は「駐在武官」「書記官」のカバーで駐在している


・SVRは「ノーボスチ」「イタル・タス」といったロシアの報道機関の特派員をカバーにしている


・GRUも国営航空会社「アエロフロート」の駐在員のカバーで国外に派遣するのが常套手段だという


以上




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