かつて人に物事を頼み、お願いするときは直接、その人に会いにいくことが礼儀であった。
そして、どうしても会えないときは、手紙を書く。これが基本であった。

メールや電話が発達した現在は、手紙が何か重厚なものになっている。

それでもメールやさまざまな個人が使える媒体が増えてきて、文章力が問われてきている。
心理学者の内藤誼人氏に、どうすれば人を動かす文章が書けるか、その裏技を教えてもらいたい。





■内藤誼人『思いどおりに人を動かす文章術』要旨


・とにかく文豪や大作家になりきれ。

・名文・美文なんて楽勝!だと思い込め。

・良い姿勢を身につけることは、良い文章を書くうえで基本中の基本。

・良い文章を書くときのコツは、過酷な状況に、自分を投げ込んでみることだ。
セルバンテスが『ドンキホーテ』を書いたのもマドリッドの牢獄に入っているとき。


・文筆家というより、編集者のつもりで書け。
司馬遼太郎は、小説を書くにあたって、トラック1台分にもなる資料を徹底的に調べ上げた。
その資料をネタに、編集するような形で文章を書いた。



・とにかく文章を書く習慣をつけなさい。
練習すればするほど、必ず腕前は上がる。


・推敲は絶対するな。
自由にのびのびと、そしていいかげんに書くからこそ、文章を書くことが楽しくなる。
そして、もっと書きたいという意欲が生まれるのだ。



・比喩やたとえ話を上手に使うことができる人は、基本的に文章もうまい。


・面白い文章を書きたいなら、常識に反することを述べよ。


・文章の内容に説得力を高めたいときには、数値やデータを入れ込んどくとよい。


・細部にこだわり、全体の信憑性を高める。
ディテールについて書かれていると、その文章の全体を信じてしまう。


・線を引け、色を変えろ、大きさを変えろ。


・イメージがよく湧くような文章を書こう。
具体例がたくさんあって、イメージの湧きやすい文章ほど、良い文章。


・リーダーには、名文家が多いのでなく、うまい文章を書ける人ほど、リーダーになりやすい。
ナポレオン、チャーチルらも文才がある。



※分析メモ
明治維新のころ、元勲たちは自分の伝えたいことを手紙に書いて、相手に渡していた。
そのため、現在に多くの記録として当時の様子がよくわかる。
公文書の公開ではないが、政治的重要な決定にはそれに関する文書はきちんと残すべきであろう。
たとえ今公開できなくても、数十年後の公開のために、文書を残してほしい。
それが未来につながることだ。