◆ドナルド・トランプ『でっかく考えて、でっかく儲けろ』を読み解く
(共著:ビル・ザンガー)



※要旨


・金持ちになる唯一の方法は、
現実に目を向け、下品なほど正直になることなのだ。


・ビル・ゲイツやウォルト・ディズニーをはじめ、
一代で財を築いた億万長者たちは、ほぼ例外なく、
「でっかく考えて、がむしゃらにやる」能力をもっていた。


・人間はまず夢を描き、それを叶えるために努力する。
だから、でっかい夢をもっていない人間には、
偉業を達成することなど不可能だ。
かつてペンセントラル鉄道の倒産に伴って、
マンハッタンに広大な空き地ができたとき、
わたしは現場に乗り込み、ここをどうするかにつてとことん夢を見た。


・そして私の構想どおり、
空き地にはニューヨーク市随一の大きさを誇る
ジャビッツセンターが建設された。
これはでっかい夢の賜物だ。
どのような夢を見たときに、
あなたは興奮と爽快感をおぼえるだろうか。
実現できるかどうかを気にする必要はない。
心配は無用だ。
夢をみるのにコストはかからない。
自分のでっかい夢をじっくりと楽しんでほしい。


・あなたが今、どんな職業についていようと、
情熱的に取り組んでいれば奇跡は起きる。
正しい人物とめぐり合い、その人の目に止まるのだ。
わたしは何度もそういう実例を見てきた。
崇高な目的を見つけ、心からそれを追い求めれば、
おのずと道は開けてくる。


・情熱がなければ、人生は輝きを失う。
情熱があたえてくれる肝っ玉は、
「決して諦めない」ことを可能にする。


・あなたは何をしているときに、ぼーっとのぼせ上がり、
恍惚状態に入ることができるか?
過去のもっとも誇らしい実績を思い出し、
どのような活動なら、簡単に自然に入り込めるかを考えればいい。


・わたしは未開発の一角を買収して、
絢爛豪華な街並みを作り出すのが好きだ。
女性に関しても、仕事の手際に関しても、
美しさと優雅さはわたしの情熱をかきたてる。


・プレッシャーの下でも優雅に。
成功のもうひつつのカギは、プレッシャーに対処する能力だ。
人生で何かを成し遂げたいなら、
プレッシャーを上手にあしらう必要がある。
私は経験からひとつの教訓を学び取った。
問題が発生したときには、問題の対応に注力せず、
問題の解決に注力せよ、という教訓だ。



・私はよく次のような質問を受ける。
「どうやってプレッシャーに対処しているのか?
どのように数十億ドルの取引をまとめるのか?
どうすれば巨額の資金をローンで調達できるのか?
どうして夜眠れるのか?」


本音を言うと、わたしはこれらの事柄はどうでもいいと思っている。
言葉を換えれば、私にとっては些細なことなのだ。
それよりも、イラクの状況を見るがいい。
無数の人々を呑み込んだ地震の被害を見るがいい。
世界には悲劇があふれている。

それに比べて、私がやる社長の前でのプレゼンはどれほどのものか。
ユーモアをたっぷりと交え、抜け目なく立ち回ればいいだけではないか。
壮大な世界から俯瞰したとき、
あなたにとっての大問題は、ちっぽけなことなのだ。


・でっかく夢見るのは良いことだ。
でっかい夢という道標をつくり出さなければ、
あなたはどこへも行きようがない。


・まず世の中には楽しい仕事も存在すると、
考えてみることから始めるといい。


・直観は誰にでもある。
重要なのは、直観の使い方を知っているかどうかだ。
今日では、驚くほど多くの人々が自分の直観を信じなくなっている。


・不可能だと知らないからこそ、
うまくいくこともある。


・直観とは、過去の経験に基づく知的反応だ。
だから、経験を積めば積むほど、直観はうまく働くようになる。


・自分で自分の運を作り出す。
運を向上させたいなら、あなたにもできることがある。
有名ゴルフファーのゲイリー・プレイヤーを見てみるといい。
私は1978年のマスターズで、彼の優勝シーンを目の当たりにしている。
ゲイリーは小柄ながらも、現役中にメジャー大会を9回制覇している。
彼にはひとつ強みがあった。
練習の虫という点だ。
彼は自分を鍛え続けた。


・「なぜ、あなたはこんなに幸運なんですか?」
と聞かれたとき、ゲイリーはこう答えた。

「努力すればするほど、わたしの運は上向くんだ」
素晴らしい金言だ。
これは本書一押しの金言であり、噛めば噛むほど味が出る。


・機会と準備がそろったとき、幸運が生まれる。


・新しい発想、情報、機会に対しては、
常に門戸を開放しておく必要がある。
私がビジネスで成功できた第一の理由は、
新しいアイデアと見えにくいチャンスを、
目を皿のようにして探していたことなのだ。


・わたしの一日は、早朝、新聞を読むことから始まる。
わたしは特定の目的を持たずに、
知性の渇きを癒すためだけに読む。
ビジネスの分野に限らず、さまざまな話題を広くチェックし、
新たな知識を得るという行為に喜びをおぼえる。


・ウィンストン・チャーチルは20世紀有数の偉大な演説家だ。
彼は生まれつき演説がうまかったと、誰もが思い込んでいる。
しかし、チャーチルは演説が上達するまで、
何度も何度も練習を繰り返したのである。


・実際の話、わたしは何よりも誠実さを尊ぶ。
頭脳よりも、動機よりも、やる気よりも。
職場で最も大切なのは、チームスピリットだ。


・わたしが社員たちに持ってほしいのは、
組織全体に配慮する気持ちである。
会社の成功を自分自身の成功ととらえ、
全身全霊で向上を目指す社員に、わたしは報いる。


・「誰かに助けてもらったら、必ずお礼を言いなさい」
これは人生の基本中の基本だ。


・挫折は、あなたを破滅させることもあれば、
あなたをより強くすることもある。
わたしは次のような昔の格言を信じている。
「死ぬわけではないと思えば、あなたはもっと強くなれる」

逆境から復活した経験を持つ人々に、
わたしは最大の敬意を払う。


・難局への立ち向かい方を見れば、
その人間について多くのことがわかる。
大切なのは、何を難題と定義し、
何を挫折と定義するかだ。
負けを認めれば、あなたは負ける。
状況の悪さは認めても、最後までやり抜く決意があれば、
あなたには勝つチャンスが生まれる。


・頂点に上り詰めたら、社会に還元する。


・取引規模が大きいほど、資金調達はたやすい。
ちぃっちゃいプロジェクトよりでっかいプロジェクトのほうに、
銀行は金を貸したがる。


・ほとんどの人々は、でっかく考えようとすると、
恐怖から足がすくんでしまう。
それは、でっかいことを成し遂げる自分を想像できないからだ。
彼らは勝手にできないと思い込んでいる。


・ でっかく考えることは誰にでもできる。
最も大切なのは、あなたの思考のサイズだ。
どれだけでっかく考えられるかが、
どれだけでっかく成功できるかを左右する。


・わたしは子供のころから、でっかい開発業者になると決めていた。
だから、でっかい開発プロジェクトを取り仕切れる人物を目指し、
努力を重ねてきた。
わたしはウォートン・スクールで財政と金融を学び、
余った時間に不動産を勉強した。


・卒業後は、父の元で5年間働き、
上手に取引をまとめる方法と、
誰よりも安く早く品質の良い建物をつくる方法を習得した。


・もっとでっかい挑戦への準備が整ったと感じたとき、
わたしはマンハッタンに進出し、自分の会社を起こした。
私はでっかい目標を持ち続け、
この目標を達成できる人物になるべく、
必要なステップをすべてクリアしてきたのである。


・姿勢はでっかく、ふるまいは控え目に。


・どうやっても成功しそうにない人が、
でっかく考える能力があるという一点だけで、
大きな成功を収める例がしばしば見られる。


・でっかく考える人々は自然と寄り集まる。
でっかく考える人は、ほかのでっかく考える人と、
交流を持つべきである。
人間は周りの人々から大きな影響を受ける。
我々は周りの環境の産物なのだ。


・でっかく考える人と友達になったら、
ランチやディナーなどで定期的に会い、
アイデアを交換したり、意見を言い合ったり、
夢や野望を分かち合うといい。


・でっかい行動はでっかい自信を育む。
でっかい考えは、できるだけ早く、でっかい行動に変換する必要がある。
さまざまな言い訳で前進をためらってはいけない。



・考えるのをやめ、行動に移るのだ。
自信を築き上げるには、まず小さいことから始め、
徐々に大きなことに取り組んでいくといい。


・より大きな目標を受けいられるよう、
あなたは精神を鍛錬しておく必要がある。
より大きなステップのために、
あなたは心の準備をしておく必要がある。


・超のつく成功を収めたいなら、
仕事から最大の利益を引き出すために、
あなたはレバレッジを利用する必要がある。


・でっかいトレンドに乗る。
めまぐるしく変わる日々のニュースの裏には、
数十年単位のでっかい変化が潜んでいる。
ここには、でっかいアイデアが転がっている。


・でっかい挫折に備えよ。
失敗や挫折は、完全な敗北ではない。
敗北は心の問題だ。
敗北を受け入れ、絶望的な敗北者の思考形式になったとき、
あなたは敗北する。


・どんな仕事をするにせよ、
あなたはでっかく考える必要がある。


※★以下、ビル・ザンガーによるコメント


・ドナルドにふっかけられた難題は、物の考え方を根底から変えてくれた。
この経験は、でっかく考えればでっかいことを実現できる、
という100%の確信をあたえてくれた。


・ドナルドの姿勢は、「なせばなる」と「とことんまでやる」
の二言で言い表せる。
我が道を行け。
生きるために必要なものを求めよ。
自分の人生を他人任せにするな。
他人になめたマネをされたら黙っているな。


・彼はどんなときでも、プロらしい振る舞いをする。
どんなときでも、彼は準備に抜かりがない。
彼は良い意味で期待を裏切り、人々を必要以上に楽しませてくれる。
また、彼の誠実さは天下一品だ。
誠実さは、ドナルド・トランプにとって大切な要素であり、
それは事業家にとって素晴らしい特質である。


・トランプは言う。
「すでに考えはじめているなら、でっかく考えたほうがいい。
選択権は君にある。
どんな状況であれ、でっかく考えることは誰にも止められないのだから」


・「でっかく考える」味を覚え、
「がむしゃらにやる」すべを習得したあなたは、
一瞬たりとも立ち止まってはいられなくなり、
金銭的な報酬が自然ともたらされるようになる。
これこそがドナルド・トランプの極意だ。


・彼を見てほしい。
彼は「粘り強さ」の権化。
どん底に沈んだときでさえ、彼は決して歩みを止めなかった。
頂点を極めようとするとき、何よりも必要なのは粘り強さである。



※コメント
ビジョンの大切さを学んだ。
考えることは、タダなのだ。
大きなプランは、とても人を引きつけるようだ。


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