『国際インテリジェンス最新事情』

国内外でのインテリジェンスに関する最新情報、分析をお届けします。 スパイ、謀略、国際政治、ビジネス情報戦、情報史、など盛り沢山の内容となっております。

◆まぐまぐメルマガ『国際インテリジェンス機密ファイル』ご紹介。 ご登録はこちらです→ http://www.mag2.com/m/0000258752.html 世界のインテリジェンスに関する公開・非公開情報をお伝えします これを読めば貴方も一流のスパイになれるかもしれません。 スパイ、秘密工作、国際政治、暗号、国際ビジネス、歴史、外交、 軍事、危機管理、政治に関する第一級の情報になっています。

July 2013

◆岡部伸『消えたヤルタ密約緊急電、情報士官・小野寺信の孤独な戦い』を読み解く



◆岡部伸『消えたヤルタ密約緊急電、情報士官・小野寺信の孤独な戦い』を読み解く


※要旨



・1945年2月、ソ連クリミア半島のヤルタで、米英ソ巨頭会談が行われた。
ここで対日密約が結ばれ、ドイツ降伏後、90日以内にソ連が日本に対して、
日ソ中立条約を侵犯して参戦すること、参戦の代償として日本が南樺太をソ連に返還し、
千島列島を引き渡すことが定められた。



・このヤルタで密約が結ばれたという情報を、会談直後に秘かに入手して、北欧の中立国スウェーデンから、
機密電報で日本の参謀本部に打電した人物がいたことをご存知だろうか。

第二次大戦をとおして、帝国陸軍のストックホルム駐在武官だった小野寺信少将である。
小野寺は、大戦前から知己を得たポーランドやバルト三国の情報士官から、「諜報の神様」と慕われた。

また連合国の機密情報を次々と掴み、連合国側から「枢軸国側諜報網の機関長」
「欧州における日本の情報収集の中心」と恐れられた伝説の「インテリジェンス・ジェネラル」だった。


・英国国立公文書館には、チャーチルのメモのみならず、15世紀以前にさかのぼるイギリス政府の公文書が保管されている。
かつてイギリスはせきあの陸地の4分の1を支配し、七つの海を自由に航海する世界帝国だった。
その覇権の源泉となったのが卓越した情報収集と正確な分析力、つまりインテリジェンスだった。

全世界で入手された政治、経済、軍事など多種多様な情報が本国で入念に分析され、ファイルに蓄積され、戦争や外交交渉に活用されてきた。



・小野寺信は、岩手県の前沢に1897年に生まれた。
仙台陸軍幼年学校、中央幼年学校を経て、1917年に陸軍士官学校に進んだ。

卒業後、連隊勤務となり、その部隊がシベリア出兵の関係でロシア駐留となる。
そこで情報関係に入るきっかけとなるロシア語に出会う。

ロシア語の教師は、旅団司令部のタイピストの姉妹だった。
耳から口へのロシア語習得は効果があったようで、「一年間の勉強で新聞が読め、文章が書けるようになった」。
語学のセンスは天性のものだった。



・その後の陸軍大学校でも、ロシア語を磨き、対ロシアのインテリジェンス・オフィサーとして大成するきっかけになる。


・1930年に千葉の歩兵学校へ研究部主事兼教官として転任すると、そこに学問好きな上司がいた。
彼らの指示で小野寺はソ連軍の戦略・戦術・戦法・編制を研究し、毎月報告を雑誌の形でまとめた。
まるで学者の卵のような生活である。
ここが人生のターニングポイントになった。


・小野寺は、駐在武官としてどのように情報網を作り、インテリジェンスを得ていたのだろうか。
小野寺は、人種、国境を超えて、さまざまな国の人たちと協力して貴重な情報活動に成功することになる。
彼は、回想録で「情報活動で最も重要な要素の一つは、誠実な人間関係で結ばれた仲間と助力者を得ること。
その点で、まことに幸運だった」と振り返り、

「年齢、国境、人種を超えて信念で固く結ばれた人間関係は、この上もなく尊いものと思う」と記している。


・彼は、まず赴任した国の指導的なインテリジェンス・オフィサーと良好な信頼関係を築いた。
そして、彼らとどうすれば協力できるかを研究して、それが得られるベストの計画を練った。

最初は、金銭ずくではなく、協調や友情に基づいて彼らと親しくなった。
時間をかけて良好な関係を築いていったのである。
戦争を通じて最も良い情報源の数々は、長年にわたって親しくなった知人たちだった。

小野寺が入手した最良の情報のいくつかは、小国の参謀本部の情報士官との協力関係によるものだった。



・情報とは「長く時間をかけて、広い範囲の人たちとの間に『情(なさけ)』のつながりを作っておく。
これに報いるかたちで返ってくるもの」
(作家・上前淳一郎)


・情報とは人と人の心のつながりの産物である。


※コメント

小野寺氏が数々の第一級の情報を入手できたのは、彼の卓越したコミュニケーション能力と様々な貢献、そして日本の行動によりもたらした。
いろいろな要素が絡み合って、味方をしてくれた国と人物がいた。
海外で動くときも、自国のブランドと歴史を背負っていることを肝に銘じたい。



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◆大下英治『田中角栄・秘録』を読み解く



◆大下英治『田中角栄・秘録』を読み解く


※要旨


・かつて田中角栄の盟友といわれた大平正芳・元首相が身内に言っていた。
「田中とは、絶対に一対一で会ってはいかん。
あいつは、人間じゃない。
霊能師だ。
一対一で会うと、必ずあいつの言うことを聞かされてしまう。
必ず複数で行け」


・田中は昭和12年、19歳のとき、神田錦町に共栄建築事務所を設立。
測量から試案の政策、設計、計算、仕様書の作成、工場業者の選定、工事監督と、
何から何まで死に物狂いで働いた。


・権力の中枢は空洞だ。
(田中角栄)


・昭和32年、田中は、39歳の若さで岸信介改造内閣の郵政大臣に就任した。
田中は、自ら次官室へ足を運び、郵政事務次官の小野吉郎に会った。
小野は三人の大臣に仕えたが、次官室に足を運んだのは田中だけであり、驚いた。

田中は小野に言った。
「おい、郵政案件が積もりに残っているだろう。
懸案になっている問題は、わたしが全部片付ける。
国会に上程するんだから、全部持ってこい」


・小野は、田中の呑み込みの早さに舌を巻いた。
普通、新任の大臣に、レクチャーをし、理解してもらうのに、およそ一ヶ月かかる。
が、田中に対しては、ほとんど一週間もかからなかった。


・必ず返事を出すんだ。
結果が相手の希望通りでなくても「聞いてくれた」となる。
大切なことだよ。
(田中角栄)


・二階堂進は、田中の逞しさと、豪放磊落でありながら、細かに他人への気配りを見せる人物の厚さに、
強く惹かれるものを感じていた。


・田中角栄は、朝5時半に起床すると、猛スピードで新聞や役所の資料に目を通す。
6時には、NHKのニュースを見ながら、洗顔し、身支度を整える。
7時半からわずか15分で朝食をとり、7時55分には、日程を確認する。
8時から接客を開始する。
一日に処理する陳情件数は100件、陳情で会う人数は、平均300人ともいわれていた。


・カネというものはチマチマ使うより、ここぞというときは一気に使え。
その方が、効果は何倍も大きい。
(田中角栄)


・小佐野賢治は、田中の秘書の朝賀昭にいった。
「富士山は、5合目から見ても、あの雄姿は想像できない」

小佐野は、朝賀があまりに田中角栄のそばにいすぎて、彼の偉大さがわからない、
早くそれに気がつけ、と指摘したのである。
小佐野は、続けた。
「富士山ってのは、駿河湾の千本松原を通して見るのが一番いい。
山梨の人は、山梨から富士を見る。
駿河の人は、駿河から富士を見る。
しかし、駿河湾をかかえた富士山というのが、やっぱりあの富士山の形なんだ。
富士山は、駿河湾をかかえてこそ、本当の富士山なんだ」

朝賀は、小佐野にそう言われて、初めて田中角栄を一歩引いてみるようになった。


・時間の守れん人間は、何をやっても駄目だ。
(田中角栄)


・田中は、生涯に100件を超える法案を議員立法で提案し、33本を成立させている。
そのうち、31歳から36歳までの下積み時代に、すでに26件もの法案を提出していた。


※コメント
小佐野さんの富士山と角さんとの比喩表現は絶妙だ。
さすが、刎頚の友であった小佐野さんの言葉は、含蓄がある。
内側にいないと見えないもの、外側にいないと見えないことがある、何事も。


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◆湯浅博『辰巳栄一:吉田茂の軍事顧問、歴史に消えた参謀』を読み解く

◆湯浅博『辰巳栄一:吉田茂の軍事顧問、歴史に消えた参謀』を読み解く


※要旨


・吉田茂が重用した白洲次郎が「経済の密使」なら、
辰巳栄一は首相の「影の参謀」であった。


・辰巳の30年にわたる軍歴のうち、10年は3回にわたる英国勤務であった。
陸軍きっての国際通であり、国力の差から英米を敵とすることに一貫して反対した。


・辰巳の人生観や国家観を知る上で「尚武の気風」が残る佐賀時代は、
やはり欠かすことのできない精神の軌跡である。
彼は1895年、佐賀県小城町に生まれた。


・本間雅晴は辰巳にとり、武藤信義と並んで陸軍内でもっとも尊敬する軍人であった。
本間はかつて英国陸軍にも配属勤務したことのある俊英である。
英国の元駐日武官、フランシス・ピゴットは、
「かれの強烈な性格、卓抜な才能、曇りのない誠実さ、それに完璧な英語の知識の故に、
イギリス軍部はかれに特別の関心を抱いていた」
と賛辞を贈っている。


・辰巳は同じ英米派として、本間のあとを追うように駐英武官や欧米課長をこなすようになる。
しかし、本間は敗戦の昭和21年、「バターン死の行進」の責任を負わされ、
戦犯としてフィリピンに死す悲劇の将軍でもあった。


・1936年、41歳になった辰巳栄一中佐はロンドンの駐在武官に抜擢された。
辰巳は密命を帯びていた。
日独防共協定に強硬に反対していた駐英日本大使・吉田茂を説得することだった。
辰巳は頭が痛かった。
彼自身も協定に必ずしも賛成ではなかったからだ。


・吉田茂の外交観は、もちろん単純な反戦思考ではない。
あくまでも、実利的な現実主義に基づいている。
鉄血宰相ビスマルクの言葉のように「戦争は誰と組むかで勝敗が決まる」し、
孫子の兵法なみに「戦わずして勝つ」ほうがなおよいはずだ。


・英国の通信傍受は強化され、特にチャーチルは暗号解読情報を「私の金の卵」というほど重要視した。
ナチスのエニグマ暗号解読で有名なブレッチェリーパークの暗号解読専門組織は、
随時、日本の外交暗号も傍受していたのである。


・吉田や寺崎らによる対米戦争回避の努力をつぶしたのは誰だったのか。
学習院大学教授の井上寿一氏によれば、それは決して東条英機内閣の意思だけではなかった。
「東条の背後には、名もない、しかし圧倒的多数の国民がいた」との指摘は否定しがたい。


・在ロンドンの陸軍駐在武官、辰巳栄一少将は戦争の帰趨を
「合理的な組織の上に、洞察力と決断力のある政治指導者を得ているかが明暗をわける」と考えていた。


・英米との戦争が始まり、大使館に軟禁された辰巳は、現地紙タイムズなどを読み下し、
必死でBBC放送を聞き分けていた。
この時代に、情報将官のたぐいまれなる英語力と、そのグローバルな分析力にはただ驚くばかりである。
また、辰巳はチャーチルの行動力のすごさを
「実に70歳に近い老人とは思われぬ不死身の活動振りと言ってよい」と高く評価している。


・たとえシンガポール陥落や戦艦2隻撃沈の「極東戦」で敗北しても、
チャーチルはその事実を率直に認めて決して隠そうとはしなかった。
辰巳はこれを
「危機に臨みたる英国唯一の指導者の地位を動揺せしめざらんと欲する一般的希望の存在に外ならず」
と記した。


・田中義一元首相の長男、龍夫は昭和22年、36歳で山口県の民選知事になると、
庁内に「朝鮮情報室」をつくった。
山口県には、朝鮮語を話す朝鮮総督府時代の官吏や朝鮮の内情に通じた県警幹部の担当者が少なからずいた。


・田中龍夫は単なる半島の短波傍受を指示するだけでなく、
半島内に「情報員までも派遣していた」という周到さである。
国内の地方自治体が、半島に限っては政府をしのぐ情報力を持っていた。
その朝鮮情報室が昭和25年に入って、半島に異変があることを察知した。


・田中は6月に上京して、大磯の別邸にいた首相の吉田茂に、
「北朝鮮が侵攻する可能性が高いから、何とかしてほしい」と訴えた。
事変が起きれば、無数の難民が山口県に押し寄せ、亡命政権ができる可能性すらあった。
しかし、吉田はわずか3日前に38度線を視察したジョン・ダレス特使が日本に立ち寄り、
「米軍の士気は旺盛で装備も充実しており、決して心配ない」と言ったとニベもなかった。
一地方自治体に、それほどの情報収集能力があろうとは考えてなかったからである。

数日後、北朝鮮軍が怒涛の南進を開始した。
3年にも及ぶ朝鮮戦争の幕開けであった。


・朝鮮戦争が起こり、旧日本軍人たちは米軍からアドバイスを求められた。
辰巳らのアドバイスを受けて、ウィロビーは戦争勃発の翌26日には、丸の内の日本郵船ビルに、
旧陸海軍の情報将校を中心に陸軍陸地測量部、海軍水路部の専門家を招集した。


・いずれにしろ、朝鮮戦争は米国の極東戦略にとって日本が重要な戦略的位置にあることを示した。
日本を前線基地とする米軍は、毛布、砲弾、鋼材などあらゆる軍需物資をすばやく調達しなければならなかった。


・首相の吉田茂と軍事顧問の辰巳栄一は、サンフランシスコ講和条約発効後の国家像に思いをめぐらせていた。
戦後の英国は軍事力で米軍の後塵を拝しながらも、なお、その米国に影響力を持ち続けていた。
なぜ、それが可能なのか。
吉田は外交上の交渉力と強力な情報力にこそあると考えていた。
辰巳は軍事力を補完するものが、世界に張り巡らされた英国の情報網と汎用性の高い英語という言語力とみていた。


※コメント
辰巳さんのような大物情報官が育成されるためには時間がかかる。
膨大な知識と経験がモノをいう。
情報マンが育てるには、長い目でみていきたい。


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小冊子の名称は『ハイパワー・インテリジェンス講座』。



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★金額

5,000円(PDF版のみ)



※ページ数

A4サイズ・270ページ


※特典
いままで販売中のPDF版小冊子3種類をご提供。(1万円相当)




★小冊子『ハイパワー・インテリジェンス講座』目次と内容★

堀栄三『大本営参謀の情報戦記』を読み解く
アレン・ダレス『諜報の技術』を読み解く
CIAに学ぶ情報機関の作り方
レイ・クライン『CIAの栄光と屈辱』を分析する
モスクワの情報活動について学ぶ
CIA秘密訓練所「ザ・ファーム」の真実
CIA東京支局の状況分析
大森義夫「米インテリジェンス機構が直面する問題点」に学ぶ
アメリカ在日陸軍の情報部隊について概況
『陸軍中野学校・極秘計画』を分析する
インテリジェンスと政策の関係:英米政府に学ぶ
伝説の情報機関「F機関」・藤原岩市氏に学ぶ
野田敬生『諜報機関に騙されるな』を分析する
宮崎正弘『ウキリークスでここまで分かった世界の裏情勢』を読み解く
世界経済体制における今後の予測
アフガニスタン駐留米軍の補給ライン情勢
陸軍中野学校の成り立ちと情報教育の成功要因
現代に生きる陸軍中野学校のDNA
『不敗の宰相、大久保利通』を読み解く
防諜に関するノウハウ
指揮官の決断:特務機関長・樋口季一郎に学ぶ
イラク・アフガン作戦における民間軍事会社の動向
ウイリアム・スティーブンソンに学ぶ情報組織の作り方

公安警察の情報収集ノウハウ
仮野忠男『亡国のインテリジェンス』を読み解く
満鉄調査部に学べること
モスクワ対策マニュアル「モスクワの法則」
国家運営のインテリジェンス
中国スパイネットワークの活動状況
スパイから会社の機密情報を守る方法
英国の「戦略的欺瞞工作」
明石元二郎に学ぶ謀略将校の条件
岩中祥史『アナログ主義の情報術』を読み解く
刑事の「マル秘」情報収集法:裏を見通す技術
手嶋龍一『インテリジェンスの賢者たち』を読み解く
中西輝政『情報亡国の危機:インテリジェンス・リテラシーのすすめ』を読む
手嶋龍一氏・講演録『インテリジェンスの賢者たちの対話』
太田文雄『日本人は戦略・情報に疎いのか』を読み解く
ウォルフガング・ロッツ『スパイのためのハンドブック』を読み解く
三宅正樹『スターリンの対日情報工作』を読み解く
ティム・ワーナー著『CIA秘録』から読み解く諜報活動とは
国内外の新聞をくまなく読み、スクラップする効用
本物のインテリジェンスの英雄はシャーロック・ホームズであって、ジェームス・ボンドではない
小谷賢『モサド〜暗躍と抗争の六十年史〜』を読み解く
『伊藤博文の情報戦略』を読み解く
佐藤優『野蛮人のテーブルマナー〜「諜報的生活」の技術〜』

谷光太郎『情報敗戦〜太平洋戦史に見る組織と情報戦略〜』の要旨
徳本栄一郎『1945日本占領:フリーメイスン機密文書が明かす対日戦略』を読み解く
長谷川幸洋『官邸敗北』を読み解く
佐藤優の情報ノウハウ、外務省とウィキリークス
小林吉弥『田中角栄の知恵を盗め』を読み解く
飯島勲『小泉官邸秘録』を読み解く
伊藤惇夫『政治アナリストが教える情報を見抜く思考法』を読み解く
チャーチル式インテリジェンス
中西輝政『情報を読む技術』を読み解く
芳地隆之『満州の情報基地・ハルビン学院』を読み解く
手嶋龍一「2012年問題、新グレート・ゲーム、そしてインテリジェンス・ウォーについて」
岡崎久彦『明治の外交力:陸奥宗光の「蹇蹇録」に学ぶ』

童門冬二『徳川三代諜報戦』を読み解く
諜報IT専門のCIA型民間軍事会社を読み解く
『諜報の天才・杉原千畝』を読み解く
小谷賢『日本軍のインテリジェンス』を読み解く
佐藤優「外務省に学ぶ仕事法」を読み解く
菅原出『ウィキリークスの衝撃』を読み解く
瀬島龍三の情報力
高橋洋一『官愚の国:なぜ日本では、政治家が官僚に屈するのか』を分析する
竹中平蔵の情報収集術・勉強法
黒岩祐治『情報から真実をすくい取る力』を読み解く
キーパーソンに情報で食い込む
阿尾博政『自衛隊秘密諜報機関〜青銅の戦士と呼ばれて〜』を読み解く
徳川家康の戦略思考と情報戦略に学ぶ
明治時代のメディア・情報戦略
奥田泰広『国家戦略とインテリジェンス:いま日本がイギリスから学ぶべきこと』を読み解く
情報の世界は「人で始まり、人で終わる」
ドゴール将軍が作り上げた情報組織
元総理秘書官・飯島勲氏が明かす人生「裏ワザ」手帖
悪徳官僚に学ぶ「戦略的ゴマすり力」
幕末維新の情報戦を読み解く
インテリジェンスと地政学の関係
『策謀家チェイニー:副大統領が創ったブッシュのアメリカ』を読み解く
佐々淳行氏の「情報管理と危機管理」
佐々淳行『決断するペシミスト、後藤田正晴』を読み解く
佐々淳行『危機管理宰相論』を考察する
陸軍中野学校の哲学と人生観
陸軍中野学校の歴史的意義
『秘匿捜査〜警視庁公安部スパイハンターの344日〜』を読み解く
本田直之『レバレッジ人脈術』の注目すべきポイント
田中角栄と『政治家の器量』を読み解く
『戦争広告代理店』を読む
新聞記者に学ぶ「情報のさばき方」


以上。




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◆特報。小冊子PDF『ハイパワー教養・集中講座:特別版』のご案内。


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より一層、知的センスをレベルアップさせたい方々へ。


短期集中で教養エッセンスをご提供します。
これを読んでいただき、国内外の社交場でご活用ください。

多少、付け焼刃になってしまうかもしれませんが、じっくり高度な教養を身につけるスタートダッシュになります。
これによって、人生でもっとも大事な時間を獲得することができるでしょう。



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★金額

5,000円(PDF版のみ)



※ページ数
A4サイズ・220ページ


※特典
いままで販売中のPDF版小冊子3種類をご提供。(1万円相当、高額冊子除く)




★小冊子『ハイパワー教養・集中講座』目次と内容★


◆『葉隠』に学ぶ強い生き方
◆火坂雅志『武士の一言:逆境を打ち破った男たちの名言』を読み解く
◆津本陽 『戦国武将に学ぶ処世術』を読み解く
◆岡崎久彦『明治の外交力:陸奥宗光の「けんけん録」に学ぶ』
◆磯田道史『殿様の通信簿』を読み解く
◆乃木希典大将の統率力を学ぶ
◆『古事記』神話の謎を解く
◆古事記のポイントを掴む
◆『古事記』に学ぶ「情報と戦略」
◆古事記を旅する
◆浅野良一『古事記を解読する、新しい文脈の発見』ポイント
◆古事記の神話入門
◆古事記とインテリジェンスの不思議な関係
◆千宗屋『茶:利休と今をつなぐ』を読み解く
◆『茶人・織田信長:茶の湯の歴史を変えた戦国武将』を読み解く
◆茶会の準備ポイント
◆茶道の動きに学ぶ和食の作法
◆一夜漬けの茶道入門ウンチク
◆千宗屋『もしも利休があなたを招いたら』を読み解く

◆一晩でわかる「ギリシャ神話」の基礎知識
◆ギリシャ神話・おもな登場者
◆佐藤優『聖書を語る』を読み解く
◆明日から使える聖書の基礎知識
◆聖書のオーソドックスな読み方
◆『新約聖書』の見方
◆聖書の論理と世界の動きとの関係
◆『新約聖書』のたとえを解く
◆中野好夫『シェイクスピアの面白さ』を読み解く
◆シェイクスピアの世界的影響力
◆河合祥一郎『謎ときシェイクスピア』を読み解く
◆河合隼雄『快読シェイクスピア』を読み解く
◆今西雅章『シェイクスピアを学ぶ人のために』を読み解く
◆気障に使えるシェイクスピア名言集

◆風水整理術入門
◆運がよくなる仕事風水
◆風水浄化術入門
◆驚きの開運効果、黒門風水
◆安斎流・秘伝風水

◆素早く作家のように書く方法
◆A4一枚で書類はまとめるべし
◆原稿用紙10枚を書く力
◆劇的ワンペーパーを作成する技術
◆10倍売る人の文章術
◆思いどおりに人を動かす文章術
◆シントピックリーディングを使った文章術
◆コラムの執筆が上手になる方法

◆池波正太郎『男の作法』を読み解く
◆小笠原敬承斎『男の一日一作法』を読み解く
◆国のあり方と奈良・吉野との関係
◆阿川弘之『大人の見識』を読み解く
◆葛西敬之『明日のリーダーのために』を読み解く
◆斉藤健『転落の歴史に何を見るか』を読み解く
◆伊集院静『大人の流儀』を読み解く
◆マキャベリ『君主論』を読み解く




以上。




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◆小冊子PDF『大震災の教訓』販売中です。




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過去の経験に学び、未来に向けて備えたいと考えます。


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★小冊子『大震災の教訓:大切な人を守るために』目次と内容★


◆震災の教訓集
◆東日本大震災に関する本質を分析する
◆子供たちに言い伝えたいこと
◆震度7を生き抜く、被災地医師が得た教訓
◆国土喪失。なぜ日本は領土を守れないのか
◆会社の緊急事態に対処する技術
◆列島強靭化論
◆情報サイクルを回せ
◆地名に隠された「東京津波」
◆死の淵を見た男、吉田昌郎と福島第一原発
◆富士山噴火、ハザードマップで読み解くXデー
◆決断する力
◆原発事故、残留汚染の危険性
◆大胆な発想、周到な準備を断行できる「有事のリーダー」とは。

◆大災害におけるトップの決断と行動ノウハウ
◆災害対策における危機管理の鉄則
◆ケーススタディ・東日本大震災における国家がとるべき初動対応
◆ケーススタディ・東日本大震災における迅速なる被災者支援対応(提言)
◆トップが考えるべき防災コミュニティ作りのポイント




以上。


★金額
5,000円(PDF版のみ)


※ページ数
A4サイズ・ 80ページ



★申し込みはこちらです↓
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◆小冊子PDF『陸軍中野学校・全研究』 販売中です。





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★情報活動の真髄を知りたい方へご案内。


PDF版小冊子 『陸軍中野学校・全研究』

をご提供いたします。

各国のインテリジェンス機関、情報要員を調べて思うのは、情報活動において大切なのは「精神」ではないかということです。
それを再発見するために、、自国の情報活動史を振り返ることが重要だと思います。

今回、陸軍中野学校の貴重な関係資料とその歴史について考えてみたいと思います。
ぜひ、先人達の知恵を皆様のビジネスへ参考にしてみてください。




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●小冊子『陸軍中野学校・全研究』目次と内容

◆陸軍中野学校の成り立ちと情報教育の成功要因
◆現代に生きる陸軍中野学校のDNA
◆中野学校の歴史的意義
◆陸軍中野学校の教材『諜報宣伝勤務指針』を読み解く
◆陸軍中野学校の教育内容・具体例
◆中野学校の哲学と人生観
◆中野校友会『陸軍中野学校』を読み解く
◆吉野で学ぶ楠公精神
◆陸軍中野学校・教科書『破壊殺傷教程』の読み方
◆『国体の本義』を読み解く
◆『神皇正統記』から中野学校のインテリジェンス理念を読み解く
◆中野学校の手本「情報将校・明石元二郎」
◆中野学校創設者・秋草俊の『合理と情報』に学ぶ
◆吉原政巳『中野学校教育、一教官の回想』を読み解く



※価格
5,000円(PDF版のみ)


※お支払い方法(前払い)
銀行振込
(申込み後、自動返信メールにてお振込先をお知らせいたします)



※ページ数
A4サイズ:57ページ




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★日本の未来を考える方々へご案内。

元・外交官の人々によれば、アメリカの動向をつかむことが一番難しく、そして重要だったという。

アメリカ自身もさまざまな意見があり一枚岩ではないことは確かだ。

しかし、そういった中にもアメリカの本質や行動パターンがある。

それらを見極め、国際情勢を俯瞰し、今後の日本の行く末を考えたい。




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●小冊子『アメリカ研究・分析レポート』目次と内容


◆アメリカの国家戦略の裏舞台
◆グローバル化から見たアメリカと中国の比較論
◆国際経済の裏事情とアメリカ、日本の可能性
◆日米同盟に関する日米の戦略家たちの見解
◆諜報IT専門のCIA型民間軍事会社を読み解く
◆ロバート・ベア『CIAは何をしていた?』
◆冷戦下CIAのインテリジェンス
◆ビンラディン作戦の全貌について
◆CIAのビンラディン追跡15年の内幕
◆アメリカ在日陸軍の情報部隊について概況
◆CIA東京支局の状況分析

◆アメリカのカウンター・インテリジェンス国家戦略について
◆『シークレット・サービス:大統領警護の裏舞台』
◆『ロッキード・マーティン、巨大軍需企業の内幕』
◆コリン・ジョーンズ『手ごわい頭脳、アメリカン弁護士の思考法』
◆田久保忠衛『戦略家ニクソン』
◆ドナルド・ラムズフェルド『ラムズフェルド回想録、真珠湾からバグダッドへ』
◆『策謀家チェイニー:副大統領が創ったブッシュのアメリカ』
◆ジョージ・W・ブッシュ『決断のとき』
◆元・国務省日本部長ケビン・メア『決断できない日本』
◆アメリカ統合参謀本部『国家軍事戦略』

◆ホワイトハウスと「奥の院」
◆ホワイトハウスに学ぶリーダー養成プログラム
◆海兵隊における組織力の強さ
◆佐々淳行『有事の指揮官』にみる米軍の指揮官
◆米軍に学ぶ最強の組織マネジメント
◆米軍の国防方針
◆ホワイトハウスの組織と戦略論
◆ホワイトハウスの決断力


※価格
5,000円(PDF版のみ)


※お支払い方法
銀行振込


※ページ数
A4サイズ:90ページ


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◆小峯隆生『海上保安庁・特殊部隊SST』を読み解く


◆小峯隆生『海上保安庁・特殊部隊SST』を読み解く


※要旨


・海上保安庁には、「特殊警備隊SST」と呼ばれる特殊部隊が存在する。

海上テロ、シージャック、銃火器を用いた海上犯罪、海賊への警戒任務など特に困難な事案に対処する部隊である。
その特殊性のため、機密度が高く、謎が多い。


・海上保安庁は、陸の警察と消防が合体したような組織で、その任務は日本の海上の安全と治安を守ることである。
具体的には、海難救助、海上交通の確保、海上火災から、密輸や密航、海賊の取り締まりまで、その任務は幅広い。
最近では、テロ対策や海上権益の確保など、国際問題に直結する任務が重要視されている。
こうした多様な任務を遂行するため、海上保安庁は巡視船など約510隻、航空機70機を全国に配備している。
職員も1万2000人を数え、世界有数の海上保安機関と言える。

その海上保安庁内に、まったく謎に包まれた部隊が存在することを知っている人は少ない。


・SSTの元関係者は、こう証言する。

「SSTの創設当初は警察、自衛隊、民間関係者から様々教わりお世話になったが、
アメリカ海軍特殊部隊シールズ(SEALs)に教わった瞬間から、すべてが変わりました。
やはり、本物は凄い。目からウロコが落ちました。
やはり民間の方は本物のテクニックに触れることはできない。
我々は本物に学ぶことだけに専念するようになりました」

・シールズ隊員から、こう言われたという。
「ここで、君たちに教えたことを他言してはならない。
我々が教えた理由は、君たちが特殊部隊の仲間だからだ」

テロ対策の最新テクニックは秘伝中の秘伝である。


・「勇気ある撤退。出動したら、必ず全員で帰って来よう」
それがSSTの合言葉。
そして、それこそがSSTが最強の海の特殊部隊である証なのだ。

ちなみに標語は『常に備えよ』。


・SSTのルーツは、1985年。
最初の部隊名は『海警隊』。関西国際空港を警備するために生まれた部隊だった。
最初の兵力は、8名である。


・その後、SSTの中で、増員された16名は「2期生」と呼ばれている。
元自衛官や、剣道、柔道、射撃の達人であったり、捜査能力、操船能力、情報収集能力に長けた人々。
ちなみに海上保安官は、遠泳は当たり前。
学生時代に8キロ泳げないといけない。


・設立当初、教科書が無かったので、教官は、
「映画『ファイナル・オプション』のようなことが実際起きたら、どうする?」
などと、質問していた。
『ファイナル・オプション』は、1980年ロンドンで発生したイラン大使館占拠事件で、
英国特殊部隊SASが出動した作品だ。
1982年当時、あまりのリアルさに公開中止に追い込まれた伝説の映画だ。


・その後、情報収集のため、冒険小説を読んだり、銃の専門誌を熟読した。
また実際に起きた事件を研究するため、隊員たちは、休日に図書館に集結し、
過去に起こったシージャック事件、人質事件を徹底的に調べた。


・1991年、笹川良一氏の日本船舶振興会が資金援助し、シールズの教官を日本に呼ぶことに成功した。
当時の海上保安庁は、そのための予算がなかった。
シールズ(SEALs)は、Sea(海)、Air(空)、Land(陸)の頭文字をとってそう呼ばれる。
「どこでも特殊作戦が可能」という意味だ。
1962年に設立され、ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争でも活躍した。
そこから11名の精鋭が、指導に訪れたのだ。
海警隊はシールズの指導によって大きく飛躍する。
間違った者に教わると、現場の部隊は10年進歩が遅れる。

その後、訓練、実戦を経て、1996年、SST(特殊警備隊)として正式に発足する。


・リペリング技術は世界一。
要請があれば断らないのがSSTの主義だ。
シールズは、敵対する大型船舶や軍艦への乗り込み(ボーディング)は得意。
だが、小型船舶、ボートへのボーディングは嫌がる。
今や、その技術は世界一。
SSTはこれまでに密航船へのリペリング降下やボーディングを100回以上こなしている。


・海上保安庁特殊警備隊SST。
その隊員たちの存在は、一般の人々に知られることはない。
そのため賞賛されることも、労をねぎらわれることもない。
しかしSST隊員たちは、日本人の生命と財産を守り続ける。それが任務だからだ。
事案ゼロ・・・それは「形」に残らないが、警備行動としては、それこそが任務の理想形であり、成功を意味する。


SSTの現在については、ここで語ることはできない。
なぜなら米海軍特殊部隊の教官が告げたように、特殊部隊が「今の状態」を公表することは、すなわち敗北を意味するからだ。
ただ一つ言えることは、今日も、今この瞬間も、彼らは基地に、そして日本のどこかで待機している。


※コメント
広くは知られていないが、このような部隊が存在することを心に留め置きたい。
そして、日本の島を守るため、名も無きサムライたちが戦っていることをニュースが出るたびに思い起こしたい。
多くの日本人が知らない中、このメルマガの読者の皆さんだけは、
南方の荒波で戦う彼らに思いを寄せようではありませんか。


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◆スティーヴン・ウォルト『米国世界戦略の核心』を読み解く



◆スティーヴン・ウォルト『米国世界戦略の核心』を読み解く


※要旨


・ほとんどの国が優位な地位を手に入れればさらに多くのことが可能になるため、
もしアメリカがその地位を交換してくれるのだったら、喜んで交換してもらうに違いない。
しかし優位というものには危険がつきものであることを忘れてはならない。


・アメリカの目標がいかに崇高なものであったとしても、
世界の国々の視点から見れば、アメリカのポジションや行動は他国を警戒させ、
苛立たせ、時には怒らせるものなのだ。


・簡潔に言えば、ここで問題なのはアメリカの優位に対する世界の国々が、
感じる「感覚」と「反応」なのだ。
アメリカはもしかしたら本当に「世界の善なる力」なのかもしれないが、
アメリカ以外の国々は必ずしもそのような見方をしてはいないのである。


・イスラエルロビーの活動の強さの秘密は、
イスラエルが強烈に親イスラエル派の「アメリカ人」たちに、その活動を任せている点にある。
これによって、イスラエルへの政治的な支援活動は、
外国による「浸透」戦略の結果であるように見えず、
実際にもこれはアメリカの政治に特有の利益団体の伝統に完全に沿った合法的なものだ。


・インド政府の公式委員会は、以下のように記している。
「アメリカのインドコミュニティは、インドと世界でただ一つの超大国との関係を強化するため、
かけがえのない資産となっている」
インドは他の民族系ロビー団体が持つ影響力を熟知しており、
その手法から熱心に学ぼうとしているのは自然の成り行きとも言えるのだ。


・アメリカの経済、軍事、イデオロギー面でのパワーは、
世界中に与える影響力の源泉であり、安全保障という面でも最終的な担保となる。
アメリカの対外支援策が重んじられるのはまさにこの点なのであり、
敵がアメリカを恐れる理由もここにある。


・アメリカの大戦略が、
「現在の地位をできるだけ長く維持すること」にあることはハッキリしている。


・アメリカはアラビア語の放送局を増やし、
増加するインターネット好きなアラブの若者にアピールするために、
洗練されて魅力的なアラビア語のウェブサイトなどを開発しなければならない。


・アラビア語を流暢に話せる人々を訓練し増やすことも不可欠である。
このような努力を行うことでアラブ・イスラム世界のニュース機関と対等に渡り合うことができるのだ。


・幸運なことに、アメリカはこの種のソフト面での蓄積は豊富だ。
科学、外交、国際ビジネス面では英語が国際共通語になりつつあることに加え、
アメリカの大学システムも外国のエリート達に社交の場を与える強力なメカニズムとして機能している。


※コメント
アメリカの戦略を理解することは、難しいがこの世界でサバイバルするために必要なことだ。
それを理解する方法はさまざまある。
いろんな手法を試して、研究・分析していきたい。


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