◆田母神俊雄・中西輝政『日本国家再建論』を読み解く


※要旨


・大規模災害において、被災者を救援するのは戦争と同じであって、
最も急を要するのは通信の回復であり、物資の補給のための輸送ルートの確保である。
そして後方では物資の総動員が必要となる。


・非常時に非常時のプロを配置するだけで、
情報の質、量、スピードは格段に上がり、
物資や人材も必要なところに行き渡る。


・危機管理のためには危機分散をしておくという考え方がある。
資産家が財産をひとところに集めず、場所も形状も分散させておくように、
製造や物流のラインの拠点をいくつかに分けておくということだ。


・たとえば、将官になると毎年、靖国神社で行われる春季例大祭、秋季例大祭に招待される。
しかし、それに出席する将官は稀である。
たいていは代理の者が出席し、春季例大祭のときには、
午後から千鳥ヶ淵で行われる無名戦没者の式典のみ、将官本人が出席する。
たいへん奇妙だが、これが恒例だった。

一方、私は、将官になって招待を受けるようになって以来、
時間が許す限り午前中の例大祭から制服で出席しつづけた。
それが自衛官として当たり前の行動だと思ったからである。
(田母神俊雄)


・指示をすべきときは、現場が困っているときだ。
それが、通常指揮所とか官邸とか指揮官の取るべき立場である。
つまり、
「現場でやるべきと思ったことはどんどんやれ」
「足りないものがあったら言え」
「カネが要るなら言え」
「その責任は自分が取るから、欲しいものは何でも取ってきてやるから」
というのが指揮官の役割なのである。(田母神俊雄)
その任務を尊重した首相官邸が現場の要望を叶え、実行できたとき、
それこそが政治主導以外の何でもない。


・国際政治というのは、きれいごとではすまない部分がたくさんある。
端的に言えば、やはり、富と資源の分捕り合戦だ。(田母神俊雄)


・ポルトガルは小国ながら、つねに有能な情報機関を駆使してしぶとく生き抜くことができた。
現に最近まで植民地だったマカオを通じて、中国政府の中にも有力な情報網を持っている。
その情報力は、アメリカやイギリスが、中国の情報を得るために協力を依頼するほどだった。
日本も、軍事バランスはもちろんだが、
何よりも大切な「国家としての情報力」を鍛えて、
安全保障や経済活動に役立てることが最も大切なことだろう。


・アメリカの首根っこを押さえられる同盟国は、
世界広しといえども、イスラエルとイギリスだけだ。
国力の違いはあっても、アメリカの議会、マスコミ、ウォール街、すべて押さえている。
アメリカの同盟国として付き合っていくのであれば、
そこまでやらなければ日本の国益になるような関係に転換することは到底できない。


・我が国は古い歴史と優れた伝統を持つ素晴らしい国なのである。
この素晴らしい祖国日本を、子どもや孫の時代に伝えていくことは、
現在に生きる私たちに課せられた重大な使命である。(田母神俊雄)


※コメント
当然、軍事的備えは重要であるが、同時に世界は高度な情報戦、宣伝戦になってきている。
ネット、動画などツールが変われども、情報戦の本質は、100年、数百戦前から変わっていない。
この分野の研究を早めたい。


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